お天道様は目をつむっている。


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みずたまり
「ゆ!」


◆◆
「…………」


みずたまり
「ゆゆゆー」


◆◆
「…………」


みずたまり
「?」


◆◆
「…………」


みずたまり
「ゆ!ゆ!」


*ぴょん*

◆◆
「…………」


みずたまり
「ゆ。ゆーゆー」


*ぴちょっ*

◆◆
「…………」


みずたまり
「……ゆゆ?」


*つんつん*

◆◆
「…………」


みずたまり
「ゆーっ」


*みょいみょい*

◆◆
「…………」


みずたまり
「…………」


みずたまり
「ゆ、…………?」



「みずたまりは困ってしまいました」


みずたまり
「ゆ!」



「昨日までいつもどおり観光していたお天道様が、急に動かなくなったからです」


みずたまり
「…………ゆ」



「もしかして……死んでいるのでしょうか!みずたまりはおおあわて!」


みずたまり
「ゆー!ゆゆゆっ、ゆゆぅ!」



「あっはっは。現に慌ててるじゃないの」


みずたまり
「ゆ、ゆゆゆ?」



「ああしたとも!かぷっとひと噛み。それでおしまい」


みずたまり
「ゆ……!」



「何をそんなに驚いてるんだい。
 別に何が起ころうと不思議じゃないだろ?」



「そもそも、こんなことすら予想できないなら、動かなきゃ良かったんだ」



「はじめからソラニワに来なきゃ良かった」


みずたまり
「ゆ、ゆゆっ」



「ソラニワに来たからアシレトに世界を手にかけられた」



「ソラニワに来たから蛇に噛まれた」



「旅行なんてそんなもんだよ。
 じっとしてりゃ、いつもの大切な平穏がずっと続くのに、
 どうしてそれができないの?」


みずたまり
「ゆ、」



「しんじらんないね。始めなきゃ終わりにならなかったのに」


みずたまり
「ぷ……」



「それに、ここに来て何も成せてないだろう?
 ここにきた目的だって、果たしてるような様子がないじゃないか。
 意味がないよ、そんなのさあ」



「単に花育てて、人を見て、自分じゃない物語を見て、終わり。
 そんなの旅でもなんでもないし、観覧席でもできることでしょう?」


みずたまり
「……」




みずたまり
「ぴゅややぁ!!!」



みずたまり
「ゆ!」



かってに
かたらないで!

ものがたりじゃなくても!
とくべつなことがなくても!
そらにわはたのしかった!

げきてきなことがなくても!
たしかにそこにあるものを!
おもしろくないからって、ひていしないで!

みんながあなたをたのしませるためにいきているなんて、おもわないで!






「…………ふうん?」





「どのみち、きみは、もう元の世界に帰れない。
 このソラニワで一生ぽやぽやしてるんだ」



「もしくは、神様(お天道様)の身体が自壊して、きみも消えるのかな?」



みずたまり
「それはあなたもおなじです」




「おや、アシレトがいなくたってどうにかなるさ」



みずたまり
「いいえ、おなじです」



みずたまり
「おなじように、あなたはあなたをたのしませずに、ここでのんびりくらすんです!」



「……お前も噛んでやろうか?」


みずたまり
「みずたまりはかめません」




「…………ちぇっ。好きにしたら?こっちは勝手に出てくよ」




みずたまり
「ゆっ」


みずたまり
「おきをつけて!」


みずたまり
「そっちのもりのてきは、つよいですよ!」






「…………」







「なんなの?」





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誰のためでもなくたって、誰かの物語じゃなくたって、君がいなけりゃ困るよ。





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